お盆前最後の営業日に、円空仏とその祈りを
2025年08月11日
※こちらの画像は撮影者様のご厚意で掲載させていただいております。
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今日はお盆前の最後の営業日。
このブログも、仏像や地獄絵の世界をいったん締めくくります。
最後にご紹介するのは、東海地方にゆかりの深い仏師・円空(えんくう)🤗
その生き方も作品も、どこか人間味があって、心に残ります。
円空と東海地方の深いご縁
円空は、現在の岐阜県(美濃国)で生まれ、同じく岐阜県でその生涯を終えました。
生涯に12万体もの仏像を彫ったとされる彼の足跡は、特に岐阜・愛知に色濃く残っています。
飛騨千光寺、関市の弥勒寺、下呂市の温泉寺など、岐阜県内には円空仏が数多く現存しており、まさに「旅する仏師」の祈りが息づいています。
円空仏に出会える東海の場所
荒子観音(名古屋市中川区)
円空仏の聖地ともいえる場所。仁王像は像高約3m、力強くもどこかユーモラスな表情が印象的です。
浄名寺(西尾市徳永町)
像高270cmの観音菩薩像が安置されています。荒子観音の仁王像に次ぐ巨像で、少し傾いた身体のラインがとても魅力的。
私はまだ実物を見たことがありませんが、写真で見る限り、すごく好みです。
龍泉寺(名古屋市守山区)
尾張四観音のひとつで、円空が延宝4年(1676年)に訪れ、仏像を多数残したとされています。
宝物館には馬頭観音像(112cm)や千体仏などが展示されており、円空仏の力強さとユーモラスさが共存しています。
鉈薬師(名古屋市千種区・覚王山)
円空作と伝えられる日光・月光菩薩像が安置されています。
鉈一本で彫ったことから「鉈薬師」と呼ばれ、毎月21日に開帳されます。
円空資料館(岐阜県羽島市)
数多くの円空仏が展示されており、静かな空間で仏像と向き合えます。
木喰との違い
円空と並んで語られる仏師に、木喰(もくじき)がいます。
木喰仏は笑顔が特徴で、見る人の心をほぐしてくれるような柔らかさがあります。
一方、円空仏は荒削りで力強く、祈りの深さがにじみ出ています。
どちらも「民衆のための仏像」を彫った点では共通していますが、表現の方向性は対照的です。
お盆を前に、少し立ち止まって、祈りのかたちに触れてみるのもいいかもしれませんね。
次回からはまた新しいテーマでお届けします。どうぞ、よいお盆をお迎えください。
