今津教会
2025年10月10日
今回は、滋賀県高島市今津町にある日本基督教団今津教会をご紹介します。
1934年(昭和9年)に建てられた、ヴォーリズ建築事務所設計の教会です。木造2階建て。
正面に大きな白い妻壁を向け、赤い瓦屋根を載せたスパニッシュ・ミッション様式の建物です。
同じ今津に残る旧今津郵便局も1934年。用途の異なる二つのヴォーリズ建築が、同じ年に建てられています。
正面を見ると、白い妻壁に縦長の窓が並んでいます。そしてその上にあるのが、「今津基督教會」の文字です。
現在の「日本基督教団今津教会」ではなく、建築当時の名称が建物正面に残されています。文字は一文字ずつ独特の形をしています。特に「會」など、現在あまり使われなくなった旧字体も含まれています。
窓や屋根だけでなく、建物そのものに書かれた文字も1934年の教会を伝えるもののひとつです。
礼拝堂へ入ると、外観とは印象が変わります。
天井は高く、その上には木の梁。屋根を支える構造材が室内に現れています。白い壁と木部で構成された礼拝堂で、正面には講壇があります。
外から見えていた大きな切妻屋根。その屋根の内側に、礼拝のための高い空間がつくられています。正面の縦長の窓からも光が入ります。
今津教会は、礼拝のためだけの一室でできた建物ではありません。
礼拝堂のほかにも、人が集まるための部屋が設けられています。
ヴォーリズたちが近江八幡を拠点に進めた近江ミッションでは、教会は礼拝の場であるとともに、地域でさまざまな活動を行う場所でもありました。
今津でも伝道活動は建物が完成する以前から始まっており、現在の教会堂はその活動の中で建てられたものです。
※建物に関する情報は、高島市、びわ湖高島観光協会、滋賀県等の公開資料をもとに確認していますが、資料による表記や年代の違い、その後の調査等により内容が変更されている場合があります。また、掲載写真は撮影当時のもので、現在の建物・内部の状況等とは異なる場合があります。
