大丸心斎橋店本館(旧本館)
2026年04月03日
大丸心斎橋店本館(旧本館)は、大阪・御堂筋に面して建っていた百貨店建築で、1933年(昭和8年)に竣工しました。設計はウィリアム・メレル・ヴォーリズ建築事務所によるものです。
旧本館は国の重要文化財にも指定されていましたが、建替えに伴い解体され、現在はその雰囲気を引き継ぐ形で再整備されています。
今回掲載しているのは、2015年当時に撮影した解体前の御堂筋側の外観です。
御堂筋に建つと、この建物は通りの中にきれいに収まっているように見えます。
まわりは近代的な建物が多いですが、その中でも違和感なく並んでいるのが印象的です。
近づいていくと細かいつくりが見えてきますが、全体としては整って見えるので、見ていて落ち着きます。装飾は多いはずなのに、うるさく感じないところが不思議な建物です。
御堂筋はスケールの大きな通りですが、この建物はその中でちょうどいい存在感があります。強く主張するわけではないのに、通りの中でしっかり目に入ってくる建物です。
また、この建物は施工を竹中工務店が担っており、外観全体が崩れずに成立しているのは、そうした部分も関係しているのかもしれません。
現在の建物は新しく建替えられていますが、御堂筋側の外観は以前の姿をもとに再構成されています。完全に同じではありませんが、以前を知っていると見え方が少し変わる建物でもあります。
大きな建物ですが、見ていて疲れないのは、全体がきちんと整えられているからだと思います。ヴォーリズの建築の中でも、こうした商業建築はまた違った魅力があります。
