日本基督教団浪花教会
2026年04月25日
今回は、大阪市中央区高麗橋にある日本基督教団浪花教会をご紹介します。
現在の教会堂が建てられたのは1930年(昭和5年)。ヴォーリズ建築事務所の指導のもと、竹中工務店の石川純一郎さんが設計し、竹中工務店が施工しました。
大阪・北浜のオフィス街、周囲を建物に囲まれた細長い敷地に、ゴシック様式の教会が建っています。
正面から見ると、建物の幅はそれほど大きくありません。その中で目に入るのが、縦へ伸びる尖頭アーチの窓です。建物は地上3階建て。正面だけでは建物全体が分かりにくく、道路から奥へ向かって教会堂が続いています。限られた間口の中で、縦長の窓や建物の高さが外観をつくっています。
尖頭アーチの窓には、色ガラスが使われています。黄色や緑などのガラスを組み合わせた窓です。
外から見るとゴシック様式の外観をつくる細長い窓ですが、礼拝堂へ入ると、その窓から光が入ります。
教会自身も現在の礼拝堂について、ステンドグラスを通して柔らかな光が差し込む空間と紹介しています。
現在の建物が完成したのは1930年ですが、浪花教会の歴史はそこから始まったものではありません。教会の設立は1877年(明治10年)。「浪花公会」として始まりました。
日本人信徒によって自主的に設立され、外国の教会から経済的に独立して運営する「自給教会」として出発しています。
現在の教会堂は、その創立50周年を記念して計画されたものです。
浪花教会もヴォーリズ建築のひとつとして紹介されることがありますが、設計者として記録されているのは、竹中工務店の石川純一郎さん。そこにヴォーリズ建築事務所が設計指導という形で関わっています。
「ヴォーリズ建築」と呼ばれる建物の中でも、ヴォーリズやヴォーリズ建築事務所との関わり方はすべて同じではありません。建物を見るだけでは分からない部分ですが、浪花教会では設計者の名前までたどると、少し違ったヴォーリズ建築の見方ができます。
※建物に関する情報は、日本基督教団浪花教会、生きた建築ミュージアムフェスティバル大阪等の公開資料をもとに確認していますが、資料による表記や年代の違い、その後の調査等により内容が変更されている場合があります。また、掲載写真は撮影当時のもので、現在の建物・内部等とは異なる場合があります。
