志賀直哉旧居(内部編)

2026年06月11日

志賀直哉旧居

今回は、奈良市高畑町にある志賀直哉旧居(内部編)です。

 

外観編では建物全体の特徴を紹介しましたが、内部を見ていると志賀直哉がどのような暮らしを理想としていたのかを感じることができます。

まず印象的だったのが、サンルームと食堂です。

明るい光が差し込む開放的な空間で、食堂には志賀直哉自身がデザインした民芸調の重厚な家具が現在も置かれていました。

この場所は、多くの文化人が集まり交流した「高畑サロン」の中心としても知られています。

 

一方で、この住宅には家族への配慮も見られます。

特に有名なのが、2階客間の床格子です。

客間の床の一部を格子状にすることで、1階にいる子どもたちの気配や声が自然に伝わるよう工夫されていました。

客間にいても家族の様子を感じ取ることができ、志賀直哉の子どもへの愛情の深さがうかがえます。

 

そして作家としての志賀直哉を感じるのが書斎です。

書斎は北向きに配置されており、窓からは北庭の緑が見えるよう計画されています。

この書斎で代表作『暗夜行路』が完成したことでも知られています。

 

 

また、一部を2階建てとした客間からは若草山や御蓋山、春日山原始林を望むことができるそうです。

家族との暮らし、人との交流、そして創作活動。

内部を見ていると、この住宅には志賀直哉が大切にしていたものがそのまま形になっているように感じられました。

 

掲載している写真は2026年5月に撮影したものです。
現在とは建物の細部や展示内容が異なっている可能性があります。

なお、本記事は公開されている情報や手元の写真をもとにまとめています。
内容に誤りや解釈を含む可能性がありますので、正確な情報については各種資料や公式発表をご確認ください。