旧ハッサム住宅

2026年08月21日

旧ハッサム住宅

今回は、神戸・相楽園に残る旧ハッサム住宅のご紹介です。

 

正面ではなく横から撮っているので少し分かりにくいのですが、淡い緑色の下見板張りの外壁に鎧戸、張り出した窓、そして煉瓦の煙突。旧ハッサム住宅です。

 

1902年(明治35年)、インド系イギリス人の貿易商K.ハッサムさんの自邸として建てられた洋館で、設計はイギリス人建築家A.N.ハンセルと推定されています。

もともとこの場所に建てられた住宅ではなく、かつては神戸・北野町の高台、現在の「ラインの館」の北側あたりに建っていました。

その後、神戸市へ寄贈され、1963年(昭和38年)に現在の相楽園へ移築されています。

 

外観には、明治期の神戸の異人館らしいものがいくつも残っています。

下見板張りの外壁に鎧戸。

壁から多角形に張り出したベイウインドウ

窓の上には小さなペジメントが付き、壁面には蛇腹と呼ばれる水平の装飾も見られます。

屋根を見上げると、そこには化粧煉瓦積みの煙突。

建物の横側から見ると、かえってベイウインドウの張り出し方がよく分かります。

 

正面南側には2層のベランダが設けられ、1階はアーチを連ねたアーケード式、2階は柱を並べたコロネード式。

2階の柱頭には、アーカンサスの葉をかたどった装飾も施されています。

横から見た下見板張りの洋館と、正面に並ぶアーチと列柱

見る方向によって違う表情を持っている建物です。

 

もうひとつ、旧ハッサム住宅で忘れずに見ておきたいものが前庭です。

阪神・淡路大震災の際、屋根にあった煙突が落下し、住宅の配膳室を直撃しました。

その落下した煙突が現在も前庭の隅に保存されています。

 

さらに庭には、明治7年頃に旧外国人居留地に建てられていたという2本のガス灯も残されています。

 

※建物については神戸市などの資料を参考にしています。資料によって年代や名称、表現等が異なる場合があり、記載内容が必ずしも正確ではない可能性があります。また、写真は撮影時のもので、現在は建物の状態や周辺の様子などが変わっている場合があります。最新の情報は公式サイト等でご確認ください。