良かれと思って
2026年06月19日
ご家族が心配していることと、ご本人が気にしていることは、必ずしも同じではありません。
例えば、ご家族から見ると
「もう使っていない荷物が多い」
と思うことがあります。
ですが、ご本人にとっては今でも時々手に取る本だったり、長年集めてきた思い出の品だったりします。
また、
「広い庭の手入れが大変だから」
と心配していても、ご本人にとっては庭仕事が日々の楽しみになっていることもあります。
専門業者に剪定を頼んでも、やはり自分で手を入れたくなる。
そんなお話を聞くこともあります。
地域の集まりやご近所との付き合いも同じです。
手作りの作品を交換したり、お茶を飲みながら話をしたり。
ご家族から見ると荷物が増えているように見えても、ご本人にとっては大切な交流の一つなのかもしれません。
一方で、ご家族は安全面や将来のことを考えています。
設備を新しくしたり、暮らしやすい住まいを提案したりするのも、その人を思っているからこそです。
ただ、新しい設備が必ずしも使いやすいとは限りません。
長年慣れた生活には、その人なりのやり方があります。
ご家族が良かれと思ったことが、ご本人には負担になることもありますし、反対にご本人が不安だと思っていたことが意外と問題なく受け入れられることもあります。
どちらが正しいという話ではありません。
それぞれの立場によって見えているものが違うからです。
ご実家に関するご相談では、不動産のことよりも先に、ご家族それぞれの考えを整理することがあります。
家の話のようでいて、本当は暮らし方の話なのかもしれません。
